こみる

エゴイストのこみるのレビュー・感想・評価

エゴイスト(2023年製作の映画)
4.0
急遽仕事の予定が変わったので、それなら映画を観よう、と思い立って鑑賞。
時間と場所がちょうど良くて選んだだけで、特別話題になっていない作品だと思っていたけど、座席は半分くらい埋まっていた。
チケットを買うついでに鈴木亮平と宮沢氷魚が主役のラブストーリーであることは把握しつつも、あまりイメージがわかないまま着席し、ほどなくして上映開始。
まず、鈴木亮平が良い。演技がうまい。斎藤浩輔すぎる。一緒にいる相手によって変化する言葉遣いとか、ちょっとした仕草とか、さすがだった。見た目に反して愛情深くて優しくて、色んな苦労を乗り越えてきた人なんだなと伝わってきた。
宮沢氷魚は観ている間に不安を覚えるというか、ずっと何かが引っ掛かる感じがしていた。その点に関しては(伏線回収ではなかったのかもしれないけど)ストーリー展開的に私は納得できた。とても綺麗でなんとなくの儚さをも見せた宮沢氷魚はぴったりなキャスティングだと感じた。
そして後半はシンプルに泣けた。それも色々な感情で泣けた。スクリーンに映る鈴木亮平を観ながら涙ぐむ私が考えたこと。愛とは、エゴなのか?それとも「これは自分のエゴなんだ」と自覚できるほどに相手を思っているから愛なのか?私には、愛とは何かよくわからない。ただ、自分がエゴイストであると自覚した上での言動が「私はこの人に愛されている」と相手に感じさせたのだとしたら、それはきっと愛なのだろう。
そう思ったりした。結論、平日夕方に観る映画は最高。
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