こみる

フェイブルマンズのこみるのレビュー・感想・評価

フェイブルマンズ(2022年製作の映画)
3.5
映画館の予告映像とかCMで見かける度に気になる〜!と思っていたので鑑賞。
スティーブン・スピルバーグ監督の自叙伝的映画で、アカデミー賞の有力候補との評価ということで期待して席に着いた。
正直、思っていたストーリーと違った。私にはこの映画の主人公はサミーと母親の2人なのでは?と思えた。もちろんそれが悪いわけではなく、サミーにとってそれほどまでに母親が重要な存在だったのだと感じた。

「自分の心を満たさないと別の人間になってしまう」

これはその母親のセリフ。
自分の心が求めるままに生きるのはとても難しい。私も常にそう思う。というか、自分の心が感じていることを無視していることの方が多いかもしれない。
「自分がやりたいのはこれじゃない」
「私はこんなこと言いたくない」
「私はこの人と一緒にいると疲れる」
「もっとこんな風に過ごしたい」
そう思うなら、そうすれば良いのに。それはわかっている。でもあまりにも自分の心を無視し続けてきてしまったから、今から方向転換すると心に要らぬ傷を負ってしまうかもしれない。本当は、自分の心に正直に、素直に生きられたらどんなに良いか。。。

そんな風にしてサミーの人生より母親の人生の方に引き込まれてしまった自分。
映画は色々なことを考えるきっかけをくれる。スピルバーグ監督の他の作品も改めて観てみようかなと思った。
何度見返しても絶対に面白いんだろうなあ。
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