ゆき

エゴイストのゆきのレビュー・感想・評価

エゴイスト(2023年製作の映画)
4.1
偉大なる母

出会っちゃったんだものしょうがない。
友人との定例会の様子から始まる物語。感覚的に惹かれあって恋仲になった人と関係が濃くなるほど、友人たちとの話題は変化する。
洋服とガム。TPOに合わせてスイッチを切り替える彼らの日常を少しだけ覗かせてもらう120分。役者さんが自然過ぎて没入感がすごかった。
愛情表現の方法は人それぞれ。振り回されるのも愛。受け取り手が愛だと思うかだ。
大事な人が大切にする人を重んじたいという感情。
表情の抜き方も喜怒哀楽の忙しなさも精神状態のメタファーもいちいちずるい。
2人とその親。言葉の力を十二分に堪能できる時間でした。お詫びの言葉より感謝を。
***
母親を早くに亡くした浩輔。地元では自分を殺し過ごしてきた。ファッション誌の編集者として働きながら気の合う仲間と悠々自適に日々を送る中、体の弱い母親を支えながら成功を夢見るトレーナーの龍太と出会う。
ゆき

ゆき