『ハンガーゲーム』に登場する独裁者スノーの若き日を描く前日譚。
今作を見たくて、未見のシリーズを全部見たうえで映画館鑑賞した。
映画オリジナルストーリーかと思いきや、きちんと原作小説もあるんだね。
シリーズ中で劇場鑑賞したのは今作のみなので、フレッシュな若手俳優ばかりがメインキャストなところは「いかにもヤングアダルト小説原作」と感じられた。
前4作も当時映画館で観ていたらそう感じたのかなあ。
前4作ではドナルド・サザーランドが演じた独裁者コリオレイナス・スノー。
今作で演じているのは新鋭のトム・ブライス。
ぱっちりした目が印象的で、カリスマ性を表現するのにぴったりだった。
歌が鍵になる物語なので、ヒロインがレイチェル・ゼグラーなのも納得。
脇を固める大人キャストもピーター・ディングレイジ、ヴィオラ・デイヴィス、ジェイソン・シュワルツマンなど実力派揃いで見応えがあった。
前半はハンガーゲームの初期の頃の物語。
まだショーアップされていない分、殺し合いが生々しくて余計に怖い…！
後半は、最初は慈悲の心も愛情もあったように見えたスノーが、独裁者への道を歩み始めるきっかけを意図せずして自らつくるまでの闇落ちストーリー。
愛する相手が「愛よりも信頼が大切」と伝えていたのに結局道を踏み外したスノー、結局自分自身を信じられなくなったところで闇落ち待ったなしだったんだろうな… 切ない…
「ちょっと尺が長すぎでは？」と思いつつ、総じて満足な作品だった。
衣装、ヘアメイクなどビジュアルは満点！
特にスノーが通っている学校の真紅の色をした制服は、色合いといいスカートとスラックスを重ねたかのようなデザインと言い、かなりツボです！
