かがわ

そばかすのかがわのレビュー・感想・評価

そばかす(2022年製作の映画)
2.2
はい、出ましたまさかの今年ワースト!
現実は、もっと先を行ってんだよタコが。


僕この映画、すっげえ嫌い!
さすが、三浦透子にタバコ吸わせてそれをポスターにしちゃうだけあるわ。その程度のセンスってことです。
マイノリティを語る上での圧倒的なセンス不足。さまざまな当事者が居て、さまざまな環境があることを踏まえた上でこの程度ならばもうこれ以上理解者のフリをするのをやめた方がいっそ潔いと思う。わざわざメーテレ協賛のミニシアター映画じゃなくてシネコンで流れる大規模映画にすれば良かったのに、何で武蔵野館でこんな大味な映画と向き合わなきゃいけないんだふざけんなと。


マイノリティを苦しめてるステレオタイプを無意識に使いすぎていることを、脚本と監督とプロデューサーは全く自覚しなかったのだろうか。
そもそも、個人の問題=社会の問題であるのだから、まず弱者を描く時(いや、本当はいつ何時もなんだけど)には、個々のキャラクターの掘り下げが必須でしょうに。それをしなかったクィアを描いた映画がかつてあったか。否。

世間の無理解と特権をあっつあつの煮凝りにしてぶちまけられた気分です。(煮凝りあっつあつにしたら液体になるけども。それはただのスープなのだけども。そう例えばこの映画に足りてないのはまさにこんな具体性です。)

監督からも脚本からも映画自体からも、「なんか辛いんだろ?俺は違うけどwww」っていう態度が滲み出てました。アコースティックな音響使うの五億年早いわ、こちらあみ子と比較しても超絶見劣りして滑ってた。

元AV女優にリベラルを全て背負わせるなよマジで。あと、才能や芸術における分野に明るいという所も無意識にマイノリティにイメージを背負わせてる。ふざけんなよ生きてるだけなんだよ。


どんどん追記します。乞うご期待。


鑑賞当日帰りの電車での追記↓

ラストシーンの役者起用がまさにこの映画の愚かさの全てと言っても過言ではない。
マイノリティのもがきを嘲笑うかのような北村匠海に鳥肌をこえて、吐き気を催しました。(いや、北村匠海は悪くない。大好きです。)なんすか?結局マイノリティは、自らが受け入れられない社会に肯定された存在の口を借りなければ肯定されないんですか?美女と野獣のビーストがイケメンに変わってめでたしと同じことをしてるのを自覚してますか?(いや、してないからこっちは怒ってるんですけど)いや、現実は変わりませんけど。ビーストはビーストのままだし、マイノリティはイケメンの王子様にならなきゃいけないなんて必要一ミリもありませんけど?何故か?生まれた以外の事実がないからだよ。頼むからいま苦しんでいるマイノリティに社会、世間の無理解を内面化させるような結末はやめてくれよ。マジで。え?AセクAロマは北村匠海くらいの人が肯定しないと社会に存在できないんですか?アナ雪のエルサが地元に帰って雪像を作って人々に喜ばれている地獄となんの違いがあるんですか?

これを手放しで褒めてるお前!多分ワンダー 君は太陽とか好きだろう。24時間テレビの中から出れない呪いにかかればいいのに。
かがわ

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