シュウ

ナショナル・シアター・ライブ「プライマ・フェイシィ」のシュウのレビュー・感想・評価

4.7
出張と合わせてアップリンク 京都にて

ジョディカマーの演技がとにかく圧巻

テーマは性被害だが、
もっと俯瞰的に捉えると男性が都合よく作ってきた世界の歪み

そして別の切り口で表現すると「論理的に説明できるものが正しい(正しいことは論理的に説明できるはずである)」という世界観の限界

限られた時間、
限られた空間、
そして演者が一人という限られた条件の中で、
この問題を見事に表現している

正直、自分も男性として身につまされることがあった
相手を慮る想像力の欠如
自分都合の相手の心の解釈
大いに思い当たる節がある

一人一人の尊厳が守られる社会
それが実現できるマインドをまだまだ自分自身も持てていないことを痛感した強烈な経験となった

P.S.
全然テーマは違うが、社会から理解されない問題を当事者の視点で描くという点で、
アンソニーホプキンスの「ファザー」と同じくらいの影響があった
シュウ

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