コマミー

史上最高のカンパイ!〜戦地にビールを届けた男〜のコマミーのレビュー・感想・評価

4.0
【飲んだくれ男が見たベトナム戦争の真実】




これは「グリーンブック」に続いて"ピーター・ファレリー"監督の名作となった作品だった。

毎日"飲んだくれて暮らしている男"が、「"ベトナム戦争"に従軍している友人に直接ビールを届ける」と豪語し、本当に現地に行き、そこでいろいろベトナム戦争の"現実"を学ぶ物語となっている。

世の中に様々なアホがいるとは思うが、融通の利かないアホは現地で戦争をしていた所を見たとしても、具体的に「なぜ戦争がいけない事なのか?」をあまり学ぼうとしない可能性もあり得る。だが、この主人公は現地で様々な目に遭い、"様々な現実"を見た事で戦争について徐々に"真剣に考え始める"のである。
結構単純な物語に見えて、私たちに「戦争」について"もう一度見つめ直す"作品となっているのである。どうしようもない頭空っぽ男が、現地に行ってベトナムで起きてる地獄のような様相を目にして学ぶ機会を得るように、私たちに改めてじっくりと考え直す機会を与える作品となっていたのである。

そしてこれが"実話"というのもとても驚異的だが、とても意義のあるものである。

実際にこのような行動力を持ち合わせ、軽い気持ちながらも現地でいろいろな事を学んだ主人公は、賞賛に値するなと感じた。
ブラックユーモアを交えながらも、笑うところは笑うところ、向き合うところはちゃんと向き合わせる…その線引きがしっかりしている作品でもあった。
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