映画プロダクション「ミラマックス」を創立・成功させたハーヴェイ・ワインスタインが、1990年代から社内女性スタッフや自社作品に出演する女優、女優志願者などに繰り返していた虐待・性暴力、その脅迫と示談により多数の女性たちが泣き寝入りしていた実態を調査し、2017年10月5日にスクープ記事を世に送り出すまでのニューヨーク・タイムズの二人の記者、ミーガン・トゥーイーとジョディ・カンター、及び上司たちの物語。
子育て（ミーガンは産後うつも）をしながら、弛まぬ調査取材を続けるミーガン&ジョディを演じた、キャリー・マリガンとゾーイ・カザンが適役。
20年以上昔に封印させられた性被害に対し、示談の時の誓約もあり、簡単には証言を得られない中、ミーガン&ジョディに、乳癌手術に向かう直前のローラ（ジェニファー・イーリー）から、“I’ll go on the record.（公言するわ）”と電話で受けるシーンに心揺さぶられます。
被害者の一人、アシュレイ・ジャッドは本人役で登場します。
このスクープ記事を機に、82人の女性がワインスタインの被害に声を上げ、彼を23年の禁固刑に送り込み、以降、#MeTooムーブメントが世界に広がる。
(有毒な)男性の行動を大きく変えた(であろう)二人の記者の功績の大きさを改めて感じます。
