ごい

SHE SAID/シー・セッド その名を暴けのごいのレビュー・感想・評価

4.0
寝る間に観たら、怒りと感動でしばらく眠れなくなったしまった。
映画館で観ればよかった。。。

#MeToo運動のきっかけとなったワインスタインの性加害に関するスクープについて、ほぼ事実に即した形で描かれており、キャリー・マリガンとゾーイ・カザンのベスト級の名演もあって、かなり緊張感のある作品だった。
プランBが製作しており、ブラッド・ピットは過去にワインスタインにブチ切れたことがあるとかで、彼の本作への意気込みも大きかったんだろうなと思う。

ラストにかけての展開も、変にドラマチックではなく淡々としていて、純粋に映画として好みだった。

ワインスタインの悪行はあまりに酷く許せるものではないが、それを黙認し続けた社会の問題性についても真剣に語られている。

正直ここまで酷いと、ワインスタインが関わった作品についてライトな気持ちで観られなくなってしまうけれども、夢や希望を持って映画業界に踏み入れた人達のことを思うと、過去の作品には向き合うべきなのかもしれない。

鑑賞後に、このスクープを同様に扱ったニューヨーカー紙の記者ローナン・ファローが#MeToo運動で対象となったウディ・アレンの息子だということを知り、それも衝撃だった。まだまだ不十分だけど、着実に時代は変わってきているし、後退しないで欲しい。
ごい

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