うめ

雑魚どもよ、大志を抱け!のうめのネタバレレビュー・内容・結末

雑魚どもよ、大志を抱け!(2023年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

子どもは親を選べない。いわゆる親ガチャ。自分にもあの親と同じ血が流れていると気づく絶望感。つらすぎる現実から目を背けないと生きていけない。そんな気持ちが通じ合う仲間。やさしい絆で結ばれている。この年頃にしか成立しない人間関係。
しかし、母親が癌で塾に行かされることを不幸に思えた少年は、親友だと思ってた少年からお前は違うと言われ、お前みたいに普通になりたかったと初めて告げられ衝撃を受ける。子どもの7人に1人が貧困状態のわが国。普通は憧れであり夢なのだ。そして、友人といういちばん大切なものを失うとわかったとき、ようやく行動に出る。存在意義のために。それはまさに少年から大人への通過儀礼である。
「スタンドバイミー」というより「書を捨てよ町に出よう」のような読後感だった。
うめ

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