スコセッシフォールド全開

MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらないのスコセッシフォールド全開のレビュー・感想・評価

4.8
何十週もして気づく幸せ。夢を持つこと。今年の邦画暫定ベスト。
同じ一週間をタイムループする、が仕事に対する虚無感・閉塞感・監獄の表現として適切。自分は学生だが、『明日から学校か〜』を15週連続で繰り返すあの憂鬱感は似たような感覚、だから僕も共感していいよね?ねっ?、とおこがましいがそう感じた。
オープニングから見せ方に感動した。『ハッピー・デス・デイ』でのユニバーサルロゴムービーを彷彿とさせる。
ワンシチュエーションなのにこんなに楽しめることがすごい。吉川のターンで違和感を疑似体験させ怖い映画だ、と思わせておいて、森山・平のターンで笑いに変えてしまう。上申制度をこう使うか。同僚の特徴を活かしたタイムループを認識させるまでのプロセスも多種多様で面白い。タイムループしていると気づいた者たちはメイクをしたり、髪型を整えたりと清潔感が増している。覇気がある。明らかに楽観的になっている。次回の月曜日を構えずに迎えられる。それはタイムループを抜けた後も変わることはないのだろう。
第2章では部長に焦点が当てられ、部下を持つ故の苦悩が描かれる。母親が管理職なのでその類の愚痴はよく聞かされた。