もやし

MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらないのもやしのレビュー・感想・評価

4.0
入場特典の監督の熱い直筆メッセージを読んどいてこんなことを言うのは心苦しいんだけど、うーん個人的には普通に良い映画ぐらいのテンションかな。
やっぱタイムループものはねえ… もうそれだけでハードル爆上げしちゃうからねえ…
もう今まで幾多のタイムループものを見てきたんだっていうのがあるからなー(もちろんメタ視点も加えた作りにはなっているのですが)



今作はちょっとタイムループ特有のクドさがめっちゃあったかな。見てて疲れる。
あとこれは映画館の音響のせいなんか知らんが効果音が糞うるさい笑 あの繰り返される不協和音みたいな音楽もキツい。疲れる。笑



糞忙しい会社に勤める毎日を一週間単位で繰り返すというものだけど、こと日本という国でタイムループを経験するとどうなるのかっていう視点で描かれてるのがめっちゃ良かったです。
海外のタイムループものって大体日常のこと全て投げ出して遊んで暮らすじゃないですか笑
この映画の場合、遊んで暮らしてもしタイムループが終わっちゃったら会社での自分の立場がとんでもないことになっちゃうからということで、まさかの仕事の能率化を図っちゃうんですよね笑 あらかじめクライアントの要望を知ってるから相手が要望出す前にもう用意できてるっていう笑
まあそんな一週間何度も繰り返してたら頭おかしくなるだろという突っ込みはなしで笑
でもその突っ込みに対する回答として、皆にタイムループを訴えてもああわかるわその気持ち、俺もそんな感じするもんと普通に共感されちゃうという恐ろしさね笑 働くってことはタイムループしてるようなものなのかもしれませんね。


特に理由はないですが久しぶりに父親を誘って観に行ったのですが、父親があの映画内漫画について、監督が本当に伝えたかったのは漫画のストーリーの方だったんだろうねって言っててなるほどねと思いました。
タイムループの娯楽ストーリーはある意味おまけで、一番伝えたかったのは監督の核となる人生観だったんだろうなと。それって映画作りにおいては当たり前のことなのかもしれませんが、この映画は一つのストーリーながら巨大なメッセージが同時に2つも味わえるというすごく壮大な作りになっています。面白さとは別にして、すごく考えて作られているのがわかりました。

それでも自分にさほど響かなかったのは、この映画の2大メッセージである働くということ、人生そのもの、について今特に深く考えたい時期じゃなかったのかもしれません。
だから感動的な雰囲気になっても心がビクとも動かなかった…笑

父親はめちゃくちゃ良かったって言ってたし、たぶん俺の心が死んでいるのだろう…笑



ヒロインの子がカメラを止めるなのよろしくでーすの子的な、めっちゃ可愛いんだけど謎の地味さがある感じで好きでした笑
もやし

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