naoズfirm

とべない風船のnaoズfirmのレビュー・感想・評価

とべない風船(2022年製作の映画)
3.3

災害🎬

ストーリーは家族を亡くし心に傷を負った主人公と人生に迷う元教師の交流を描いた作品でした。作品は豪雨からの復興が進む瀬戸内海の島を舞台に、大切な人を亡くした痛み・遺した者、遺された者の思いを描いていました。今作は平成30年に発生した西日本豪雨による土砂災害をベースに、過去の教訓・記憶を風化させないといった点では非常に意味のあるモノだと思いました。人はいつ災害や天災に巻き込まれ死を迎えるか想像もつきません。年々規模や発生数が増大する中で、大切な人を亡くした後、どんな想いで生きていけばいいのかについて考えさせられた作品でした。遺した側・遺された側、どちらも後悔や罪悪感に苛まれますが、遺された側は何かの意味がありこの世に命を遺してもらったという想いを持ち、遺した側の想いを背負い生き続けなければいけません。圧倒的に遺された側の負担が大きいのは周知の事実であり、多くのものを抱え、考えながら命ある限り"生"を真っ当する必要があると思いました。
naoズfirm

naoズfirm