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ブレードランナー 2049のnaoズfirmのレビュー・感想・評価

ブレードランナー 2049(2017年製作の映画)
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ブレードランナーシリーズ第2作目🎬

今作は1982年に公開された『ブレードランナー』の30年後の世界が舞台であり続編にあたる作品です。今シリーズは共通として"人間とは"というのがテーマになっています。感情を持たない人間と感情を持つロボット、命令されて仕事をする人間と自分の意思によって行動するロボット、そのどちらがより人間らしいのかということを考えさせられました。ひたすら雨が降り、日本語で書かれた電光掲示板・空飛ぶ車・新旧立ち並ぶ建物などアジアの雰囲気を模した舞台は情緒を感じますね。今作は前作と同じく瞳が映った後、ロサンゼルスを一望しながらスピナーが走るシーンから始まりますが、前作とは違い真っ暗で火柱が上がるような街並みでなく、真っ白な曇り空から雪が舞い、ソーラーパネルがひたすら並ぶ建築物の上を、Kが乗るスピナーが映るというものでし た。また今作は美術・セット・CG、全てが融合することでリアルな近未来を映像化し、よりディープな世界観に仕上がっていました。そしてラストシーンは泣けました。Kは危険を冒しデッカードを連れ去ったラヴを追い、命をかけ戦い、自らの命と引き換えにデッカードを実の娘に会わせました。命令に従うだけのレプリカだったKが、自身のアイデンティティ探しを通じ、自我が発達することで自律的に行動するようになります。そしてラスト誰かの為に、人間と同じように自らの意志で選択を行います。彼の取った行動には愛とプライドがありました。自らの力で進化し人間より人間らしく、自らの存在までも証明した彼の姿には涙しました。
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