さよこ

All the Streets Are Silent:ニューヨーク(1987-1997)ヒップホップとスケートボードの融合のさよこのレビュー・感想・評価

3.0
【思ってたのと違うドキュメンタリーだった🙃】
ヒップホップカルチャーが好きなので鑑賞🎧

🛹全体の感想
全体的にヒップホップカルチャー(主にスケボー)の表面的なことしか語られておらず、紹介される情報は全てが浅かった。もう少し''人''にフォーカスしたドキュメンタリーを期待していたので、ちょっと違った。

🛹観たかったもの
なぜ彼らがスケボーに夢中になり、何を得たかったのか?など、生活に密着したものが観たかった。そして白人カルチャーだったスケボーが、黒人カルチャーやヒップホップと融合することで、どう彼らの生活や価値観が変わったのかを観たかった。この映画のなかでは浅くしか触れられないのでちょっと物足りない。

🛹日本人の活躍
NYで初めてヒップホップを流すクラブのオーナーが日本人だったり、要所で日本人の存在があるのは初めて知ったので面白かった。けど『東京にいるときにNYでクラブをやらないか?と誘われた』と、さらっとした導入になり、彼が日本でもともと何をしていた人なのかは語られないため、どうしてもディテールが粗くなりがちで、早送りでNYの歴史を眺めてるみたいな感じだった。情報がツギハギだらけで自分には合わなかった。

今まで観てきたドキュメンタリーとは作りが違うので、斬新な作りと思えたら良かったんたけど、ヒップホップカルチャーをより知りたい自分にはちょっと合わなかったです😢

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⚠️この先、ネタバレあります⚠️
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🛹スケボー界のヒーロー
この映画のなかではスケボー界のヒーローや、○○のスター的な人がたくさん出てくるんだけど、肝心の何が凄かったのかが紹介されないので、どことなく『俺の地元の先輩凄いんだぜ!』的な内輪の褒め合いに感じてしまってぐっとこなかった。これだけ映像が残ってるんだから本人のパフォーマンスはもっと残ってるだろうし、解説してくれても良いのにな。顕著なのは名前がたびたび出るハロルド。映像では眉間にシワ寄せて語気を荒げて、文脈がよく分からない主義主張や文句を言ってるものがほとんどなのでどの辺が周りから慕われてたのか分からず、応援できなかった。

🛹ヒップホップ
予告編で感じ取ったテーマである、スケボーとヒップホップの融合に惹かれて観に行ったものの、肝心のヒップホップは有名どころでいうとジェイZ、ビースティ・ボーイズあたりのステージが短い尺で数秒流れる程度で期待値を下回った。というかこの映画に出てくる人たちみんな多くを語られないので、客寄せパンダ的に有名人の名前を多用した感がある🐼唯一面白かったエピソードは某クラブに関わった人たちがこぞって有名になり、ドアマン?用心棒?をしてたのが後のヴィン・ディーゼルだったこと。

🛹ストリートカルチャー
当初NYにクラブができたときはヒップホップは荒れるからフロアでは流せないと拒否られ、ようやくヒップホップを流しても怖くないよ!楽しい音楽だよ!というイメージが浸透してきた頃にギャングスタが集まりだして、店の前でドンパチ→クラブが閉鎖に追い込まれる展開はやるせない。せっかくみんなで楽しめる土壌をがんばって作ってきたのにね。2020年代の日本のヒップホップシーンで起こってる現象と同じだなって思った。ギャングスタもヒップホップカルチャーの一部だっていう人もいるけど、ヒップホップはあくまで''音楽''なのよ。足洗えないならメジャーシーンから出てってくれって思っちゃう。犯罪を正当化したいならせめて地下のアングラシーンに留まってくれ。

🛹その他、いろいろ
・彼らの主張で『社会が俺らを邪険にする』というのがあったけど、別に偏見てもなんでもなく、素行が悪いから煙たがられてるだけなのになって思った。公園でハッパ吸ってるならスケーター禁止と言わざるを得ないし。それで仲間がオーバードーズで○○しちゃったって悲しんでるのも何か白けちゃう。止めてあげるのが仲間なのにね。
・車が往来するなかでスケートしたりドライバーからしたらたまったもんじゃないよ、轢いちゃう。
・シュープリーム立ち上げのエピソードとか詳しく知りたかったな…。

最近はハマらない映画が続いてて残念🤦
要因は自分の許容範囲の狭さだろうなぁ…😢
さよこ

さよこ