ヒューガルデン

美と殺戮のすべてのヒューガルデンのレビュー・感想・評価

美と殺戮のすべて(2022年製作の映画)
3.9
過激だったぁー

ずっと気になり、なかなかやっていないので、ちょっと遠くの映画館へ。

自らも薬物依存の経験がある人物の人生を主軸とした、デモ活動の軌跡を追ったドキュメンタリー映画

ナン・ゴールディンの幼少期からいまに至るまでの経過をインタビュー形式かつ写真と共に示しながら、オピオイドクライシスを招いた一族へのデモ活動の軌跡を描いている。

薬物に浸ってる時期?が過激過ぎて、なんだか落ち着かなかった

ただ、米国のオピオイドクライシスは聞いたことがあったので、こんな風に活動していた人がいたから世界が動いたんだなと。

ナン・ゴーディン氏からしたら、自分の経験や人生、喪失を糧に戦えたのだと思うけど、報われなかったら、きっと自分自身も報われない気持ちだったんだろうなと。

いつか薬理の先生が話してくれた。アメリカ留学中に鼠径ヘルニアの手術を受けた。術後にオキシコドンを出され飲んだら、痛みは感じないのに傷口から血がダラダラと出て驚いて止めたと。
日本では術後の鎮痛にはまず出されない

4時間毎に飲むようにと医師の指示があって、それを鵜呑みにして中毒になったのだとしたら…恐ろしい。それがお金儲けで…?

50万人は多すぎでしょ。

けどひとつ言えるのは、オキシコドン自体が悪いわけではないということ。
適正に使用し痛みが緩和されている人もいる。そこら辺が描かれていなかったのは気になった。

偏見という言葉が頻繁に出てくるけど、過激と思う自分に偏見はないのかと、問われた気がした。