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美と殺戮のすべてのROYのレビュー・感想・評価

美と殺戮のすべて(2022年製作の映画)
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写真家、ナン・ゴールディンが医療用麻薬まん延の責任を追及するドキュメンタリー

『シチズンフォー スノーデンの暴露』のローラ・ポイトラス監督が巨大企業を相手に戦う写真家を追いながら、波乱万丈な人生と1人の人間としての決意をひも解いていく。

音楽はSoundwalk Collectiveが担当

◼︎ABOUT
1970年代から80年代のドラッグカルチャー、ゲイサブカルチャー、ポストパンク/ニューウェーブシーン…… 当時過激とも言われた題材を撮影、その才能を高く評価され一躍時代の寵児となった写真家ナン・ゴールディン。2018年3月10日のその日、彼女は多くの仲間たちと共にニューヨークのメトロポリタン美術館を訪れていた。自身の作品の展示が行われるからでも、同館の展示作品を鑑賞しにやってきたわけでもない。目的の場所は「サックラー・ウィング」。製薬会社を営む大富豪が多額の寄付をしたことでその名を冠された展示スペースだ。到着した彼女たちは、ほどなくして「オキシコンチン」という鎮痛剤のラベルが貼られた薬品の容器を一斉に放り始めた。「サックラー家は人殺しの一族だ!」と口々に声を上げながら……。

「オキシコンチン」それは「オピオイド鎮痛薬」の一種であり、全米で50万人以上が死亡する原因になったとされる<合法的な麻薬>だ。果たして彼女はなぜ、巨大な資本を相手に声を上げ戦うことを決意したのか。 大切な人たちとの出会いと別れ、アーティストである前に一人の人間としてゴールディンが歩んできた道のりが今明かされる。(公式ウェブサイトより、https://klockworx-v.com/atbatb/)

◼︎Opioid
オピオイドとは、ケシから抽出した成分やその化合物から生成された医療用鎮痛剤(医療用麻薬)で、優れた鎮痛効果のほか多幸感や抗不安作用をもたらす。1995年、米国では製薬会社パーデュー・ファーマがオピオイド系処方鎮痛剤「オキシコンチン」の承認を受け、常習性が低く安全と謳って積極的に販売。主に疼痛治療に大量に処方されるようになり、2000年頃から依存症や過剰摂取による中毒死が急増。全米で過去20年間に50万人以上が死亡し、大きな社会問題となっている。
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