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アルゼンチン1985 ~歴史を変えた裁判~のCharlieZGのレビュー・感想・評価

3.6
1976年〜1983年軍事政権下のアルゼンチンで左翼ゲリラ撲滅を名目に軍部により行われた拉致・拷問・レイプ・殺害を脅迫にも負けず民事で裁いた実話。

フリオ検察官とルイス副検事を中心に正義にバイタリティのある若者達がチームとなり短期間の証拠集めを実現し裁判へ臨むが、被害者の証言内容があまりにも残酷で胸が痛む。

とかく重苦しくなりがちな法廷ドラマを、飽きさせない編集とユーモラスな演出が実に上手く、面白く観れて引き込まれた。

そしてやはりフリオの論告には胸が熱くなった、法廷ではあり得ないスタンディングオベーションにも驚く。

サディズムとは政治思想や軍事戦略ではなくモラルの欠如である。
正にその通り。

これを発端に軍事政権犯罪の裁判は現代までも続いているそうだ。
ただ加害者は法の裁きを受けても失踪者は戻って来ず被害者の心の傷が無くなる訳でもない。
暴力のない世の中に・・・その合言葉が ”NUNCA MAS ” (二度と再び)

良い作品でした。


監督 サンティアゴ・ミトレ

キャスト
リカルド・ダリン
ピーター・ランサーニ
アレハンドロ・フレッチナー
クラウディオ・ダ・パッサーノ
サンティアゴ・アルマス・エステバレーナ
ジーナ・マストロニコラ
ノーマン・ブリスキ
エクトル・ディアス
カルロス・ポルタルッピ
ローラ・パレーズ
ギレルモ・ヤクボウィッツ
スサナ・パンピン
アレホ・ガルシア・ピントス
マニュエル・カポニ
アルムデナ・ゴンサレス
マルセロ・ポッツィ
ホルヘ・グレゴリオ
ジョゼロ・ベラ
セルヒオ・サンチェス
マルセロ・ロペス
カルロス・アイラー
ヘクター・バルコーン
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