不法滞在の移民親子が辿る運命と絆の話。
人並みに生活したいのに上手くいかない。母国を出た理由は分からないけど夢を求めた他国に居場所はない。
肩を寄せ合い生きる移民家族を描いているが、暗さはなく青春ドラマのような甘酸っぱさも感じた。
冒頭のモノローグでクリスティンの物語と言うけれど彼女の話は一部で、華やかさとはかけ離れたニューヨークの雑多で汚い部分を背景に、透明人間から抜け出したくて彼女に振り回されていく兄弟の純真さが微笑ましくも少し哀れに見えた。
母親も人生を楽しむ自由さを持ちながらも息子達を想う気持ちが強く、他人からはいい加減な親と見られても憎めない優しさがあった。
あれから兄弟はどうなったのだろう?
船でとか言ってたけど無謀としか思えなく、彼らの行く末が気になった。
また3人でボロアパートに住める日が来ればいいけど。
監督 マーク・ウィルキンズ
キャスト
マルセロ・デュラン
アドアーノ・デュラン
マガリ・ソリエル
タラ・サラー
ジーモン・ケザー