このレビューはネタバレを含みます
「血が渇く時間」とか胸が締め付けられるようなセリフ、アメリカ中西部の美しい景色や主人公二人のいたいけな関係性など、センチメンタルな気持ちになれるシーンはたくさんあった。
けど、途中に(ゲイの単身者だと思い込んで男性を殺して食ったら)妻子がいてショックを受ける、というシーンがあって、そこからまったく主人公たちに感情移入できなくなり…
時代背景もあるんだろうけど、社会的弱者なら殺してもいいという考えで動いてるようで、若さゆえなのか、あまりにも未熟で歪んだ正当性を盾にしている感じが残酷すぎてキツかった…
ある意味罰を受けたような形で迎えた結末には、あまり同情もできず…
破滅の道を辿るしかないイーターの哀しみを描いたという意味では成功かもだけど、あまりにも虚しいお話だった…
失恋モノという括りでは、君の名前で僕を呼んでが良すぎたかな、今作には観る前に期待しすぎたかも、という感じ。