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ボーンズ アンド オールのaruka0263のレビュー・感想・評価

ボーンズ アンド オール(2022年製作の映画)
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『ボーンズ・アンド・オール』を観る。初鑑賞! 人を喰う癖をもった主人公。片親の父から見放されホーム(居場所)を失う主人公。彼女は新たなホームを求めて自分の母親を探す旅に出る。道すがらに出会う同族たちの(悪魔の)囁き。母に会うというその目的も達成はされたものの何の解決にもならず彼女は本当に独りになってしまう。一緒に旅をしていた彼との離散と再会。カニバリズムをマイノリティのメタファーとして、マイノリティたちが暮らすマジョリティたちの社会としてこの映画観るとみえてくるものがある。彼らは誰からも追われているわけでは無い、警察からもマジョリティからも。社会に相容れない主人公たちは(自主的に)荒野を車でゆき、決して見つからないであろう、その自らの居場所を常に探しもとめ暮らしている。そして西部へ託される希望。風変わりなロードムービーだけどこれは秀作。
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