さひさひ

サントメール ある被告のさひさひのレビュー・感想・評価

サントメール ある被告(2022年製作の映画)
2.8
小説家ラマはフランス北部の町サントメールに滞在し、1歳児を死なせた罪でその母親が裁かれる裁判を傍聴する。

ベネチア映画祭で銀獅子賞など評価の高い映画だが、自分には正直よく分からなかった。裁判シーンで意識が飛びそうになり、瞼は完全に閉じてしまうこと数度。90分ぐらいまで来て近くの席のカップルは理由は不明ながら退出した。

途中、劇中には2つの映画が映し出される。アラン・レネ監督の『二十四時間の情事』(別題『ヒロシマモナムール』、1959年)。パゾリーニ監督、マリア・カラス主演の『王女メディア』(1969年)は昨年劇場公開されていた。

サントメールは、フランス本土を六角形とすると北の頂点に近いあたりにある。聖オメールと読める地名だが、7世紀の聖Audomarという人物が地名の由来らしい。








裁判についてこの映画が言いたかったことは弁護側の最終弁論に長々入っている。そんな説明的なシーンを入れるような映画なのかい?と思ってしまう。

被告が学歴について問われて「(大学・大学院の)講義は聞いてます」を繰り返すのは、日本でも講義にろくに出ずに試験だけ受けて単位を取る人をズルいと訴える学生がいた話を思い出させられた。講義を聞いてるだけでは習ったことにはならないんだが……。
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