ゆたり

ジョーカー:フォリ・ア・ドゥのゆたりのネタバレレビュー・内容・結末

3.2

このレビューはネタバレを含みます

正のカタルシスも負のカタルシスも無し!

リアル情勢的にこれ以上ジョーカー(的な存在)にカリスマ性を持たせないように、それを生ませないようにする為に、敢えてこんな凡作にしたのかとすら思えてくる

個人的にはもっと「ジョーカー」を出すタイミングは焦らしてほしかった...
わりと序盤で、しかも妄想シーンで出しちゃうのもったいなさすぎる...
それも(うぉーーきたーーー!)ってさせない為にわざとなのかな...
面会シーンのアクリル越しニッコリからスタートが良かったなぁ〜
アーサーの物語にするにしても、中途半端すぎて
その辺はもうわかりきってない?としか思えなかった

なんにしても歌いすぎだろ...
1作目のキリキリとした冷酷な緊迫感はほとんどないっすね
「ほぼミュージカル映画」という風の噂は耳に入っていたけど、ほんとにしっかりミュージカル映画でしたね
一応後半の階段シーンで意味を持たせていたけど、うーーーーん。
気持ちが何回切られたことか
ミュージカル映画が好きな人はいいんじゃないですかね?

裁判所ぶっ飛びシーンはめちゃくちゃ面白かったですね。コメディ的な意味で。
急にドリフはじまったのかと思った。

レディーガガもだけど、やはりホアキン・フェニックスが圧巻も圧巻だったので、そこを楽しむしかないか
その2人のパワーでプラス0.2

「惚れた(ないしは惚れさせられた)人への好意のコントロール、感情の真実性が云々...」とかまぁ頑張れば考えられそうだけど、なんか別にそこまで頑張る気持ちは起きないよね。

ジョーカーに対して英雄感を特別抱いてないので、「こんなのジョーカーじゃない!」という感情は抜いた上で、単純に萎れてしまいました。

裁判所から脱走している車中のシーンで、悪の傀儡として、空っぽのまま都合よく道化をやらされてボロボロになっていくアーサーのルートが見えて、(おー、それは最悪で良いですね)と思ったけど、短い夢でした............

考えれば考えるほど、「現実に生きる人々のジョーカーへの陶酔を止めさせる為に作られた映画」としか思えない。
決まりでーす
ゆたり

ゆたり