このレビューはネタバレを含みます
前作の答え合わせとして完成度が高い続編。個人的には前作を「ジョーカー」として描いた事にかなり違和感を感じていたので、本作を観てかなりスッキリした。後のジョーカー本人又はジョーカーの概念の父親であるアーサー二部作品としてしっかり完結したと思う。
劇中の歌詞でも歌われた通り、ハーリーン・クインゼルをクイーン、アーサーを「王」では無く唯の「ポーン」として描き切った監督の作家性は素晴らしい。
誰かの人格でも虚構でもなく、単なる大衆のリフレクションとしてのジョーカーである事が明確になったし、ピエロは個人の仮面では無く、スクリーン或いはブラウン管であった。
キングである彼の子又は刺殺犯を主役とした真のジョーカー作品を是非観てみたい。