このレビューはネタバレを含みます
前作、自分がアーサーに抱く感情は共感?同情?…の狭間で心が揺さぶられっぱなしだった。
本作はそれに落とし前をつけたラスト。
賛否両論ですよね?
本作は世間の注目を浴び有名人になった彼の心境の変化が描かれ、彼の裁判劇中心に展開していく。
彼を崇拝するサイコパスな女・リーの出現。
世間がジョーカーとしてアーサーに求める発言や行動、その声に応え高揚し変貌していくアーサーは、どうしようもない自己過信の塊で、それはこんな形でしか人に認めてもらえない彼の辛い生い立ちとリンクしていて、逆に惨めさを強く感じた。
案の定、彼がジョーカーからただのアーサーに戻った途端、彼は聴衆とリーから古いおもちゃみたいに捨てられる。あっさり躊躇なく…
人の命を奪った者は、どんな理由があろうとその責任を必ず負わなければいけない。最後アーサに下されたダイレクトな制裁は、(手段はどうであれ)社会的倫理的には正解なんだろうけど…つかの間ダークヒーローとして聴衆から注目を浴びた以外、彼の人生は虚無。それを思うと、、
なんだかな…やっぱり哀しさが残るラストだった。
あと、話題になってたミュージカル演出。
記憶を辿りながらレビューを書いたんだけど、そこには驚くほど印象が薄く…笑
ホアキン&ガガにはもちろん不満は一切ないけど、別にミュージカル仕立てじゃなくても良かったのかも?