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ミュータント・タートルズ ミュータント・パニック!のマのレビュー・感想・評価

4.5
人の苦しみと生き様は全部(ポップ)カルチャーに詰まるんだよ!と言わんばかりに固有名詞が次々登場し、背景から音楽 セリフにまで徹底的に緊張感を高めていく エンタメと個人を分離出来るわけがない というのを改めて突きつけられる。
ストーリー自体が 「宇宙人ポール」を始めとするアダム・マッケイ〜エドガー・ライト〜セス・ローゲン流ブラックコメディへの直球オマージュになってるのは勿論、タートルズという深い歴史を持つシリーズ自体が、自身の立ち位置を再定義する様にひたすらトピックへの愛を体現していく。

そしてフリーク達の存在表明?という意味で、人の顔も何もかもとにかく 良い意味で「歪」んでるアニメーション表現がむちゃくちゃ良い。スーパーフライはちょっと可哀想だけど、マッチョな思考や支配は解決ではない というテーマを改めて打ち出すことは、今起きてる虐殺の状況を考えても全然間違えてないと思う。
"人間達の手のひら返し"というイメージは近年のアニメーション映画であからさまによく見られるけど、「今受け入れてくれても呆気なく見捨てられるかもしれない」という緊張感を当事者が自然と感じているのは当たり前。ヴィランが自身をタートルズ達の「所有者」だと説明するのは嫌でも奴隷制を想起させる。
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