・ジャンル
オカルトホラー/スラッシャー
・あらすじ
悪魔祓いと称しバラバラ殺人と死者を蘇らせる儀式を行なっていたとされるカルト教団の思惑により事故物件で引き起こされた惨殺事件
結果として儀式は失敗に終わったが裏で糸を引いていた芸能事務所のマネージャー安藤は生き残り唯一の生還者ユリコを殺害
しかし彼には殺された2人の片割れ、ヒメコが悪霊となり付き纏い続けていた
そんな中で下った彼への再司令
安藤は身分を隠しADとしてリアリティショーの製作に参加し計画を開始
だがそこに思わぬ人物が介入した事で事態は一変し…
・感想
TOCANA映画製作第一弾として公開された作品の2作目
今作で続投しているキャラクターはほぼ安藤とヒメコのみとなっている
1作目の評判は賛否両論で個人的にも良い部分はあるものの撮りたい画や設定が先走ってとっ散らかっていた印象が強かった
展開が遅くゴア描写も後半まではほぼ見られず、かといって心霊描写が優れているという訳でもなかったのが残念という感じ
対して続編である今作は変わらず展開が遅いのは若干気になったものの突飛な設定に合ったコメディ色が交えられたり、ゴアやバトルの激しさが増したりとかなり良くなっていた
前作の主人公ヒメコは態度が一貫しておらずモヤモヤしたり他2人もキャラはあるものの凡庸だった
その点も改善されていて今作の主人公であるAD姫宮や彼女を部下とする昔気質の監督宇崎、元人気子役の女優五十嵐などキャラクター造形が全体的に魅力的
殺され役である入居YouTuber達は表層的な実在のYouTuberのイメージを反映している感じが寒かったりはしたけど話にそこまで絡まないし退場も早いので無問題
特に良かったのがコメディ色、2.5次元感、ゴア描写の塩梅
それらが上手く登場人物達と絡み合っていて展開が遅い代わりにテンポは良く見やすい
心理描写もベタさが逆に良い味を出していて「先生!口裂け女です!」の様な感覚でそちらの特撮やアクションをゴアに置き換えた様な雰囲気もある
何より良かったのは初っ端からド派手なゴア描写が見られた事
後半のバラバラ死体肉団子のシーンなどもコミカルさと狂気が混じり合っていて、抵抗を示していた姫宮が徐々に呑み込まれていく表情演技など芝居の面でも悪くない
アナルからの生首引き摺り出しは思わず笑ったw
総合的に見て1作目でハードルが下がっていた分、ちゃんと楽しいB級スラッシャーコメディに仕上がっていたのが嬉しかった
個人的にはジメッとしたシリアスなスラッシャーの方が好きではあるけどたまにはこういうのも良いかな
続編もありそうな終わり方だったけど、もしやるなら「死霊のはらわた」や「ブレインデッド」くらい突き抜けているとより面白がれそう
あと前作もだけど何気にヒロイン枠がちゃんと可愛いのはありがたい
でも今度は台詞もっと聞き取りやすくしてね…