yukiko

途中のページが抜けているのyukikoのネタバレレビュー・内容・結末

途中のページが抜けている(2012年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

チラシに「大爆笑コメディ」って書いてたけど、大爆笑というよりはちょっと考えさせられる良い話だったと思う。
(インドとの笑いの感覚の違いか…)
エンディングで実話ベース?!とびっくりした。

ひたすら繰り返される「என்ன ஆச்சுィェンナーチ?(どしたの?) 」(あれだけ聞いたらさすがに覚えた)は可笑しくもあるけど、大事な人、友達がああなったらと思うとつらい。
なんとかリカバリーしようとする友達三人組の必死さも愛おしい。

記憶を失って浮き彫りになる本当の気持ち。
あんな風に何度聞かれても毎回「君が頼むならビルからでも飛び降りる」って言われたらそりゃなんとかして守ってあげたくなるわ。
逆に、忘れられてしまう悲しさ…
もし自分も記憶を失ってしまったら何を口走ってしまうのだろうと思うと怖い。
人間の記憶って、覚えているのが当たり前に生きているけど、実は不確かで儚いものだなと思った。

「96」にも出てきたあの友達(バグス)のせいもあって、「96」ではそうならなかったもう一つの世界線のようにも見えてきたので、ちょっと切なくもあった。

若い時から、ヴィジャイ・セードゥパティの演技力の底知れなさがすごい。
若い頃のほっそりした姿も、今のずっしりした姿も、どんな役をやっても、全部好き。
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