バレエ好きの友達に教えてもらったので、バレエ映画だと勘違いして観に行ったら、思っていたのと全然違って衝撃だった。
めちゃくちゃ内容が濃い物語だった。
流転する過酷な運命、それぞれのエピソードはびっくりするほど短い時間で描かれていて、それが3時間ぎっしり詰まっていた。
私が何度か嗚咽しそうになったのは悲しいつらい場面ではなく、穏やかな場面だった。
なんでもないような事が幸せだった…ってこういう事なんだなと。
冒頭の言葉
「人生には2つか3つの物語しかない それがただ繰り返される 毎回新鮮な残酷さで」(うろ覚え)
はじめは、2つか3つ…?少なくない?と不思議に思ったけど、物語が進むにつれて、そういうことか…と、ぼんやり理解した。
だから「ボレロ」か。
映画は2世代に渡る物語だけれど、たぶんそれよりずっと昔から、今もまだ繰り返されている物語。
映画に出てくる欧米だけではなく同時期、過去・現在・未来に世界中で繰り返される物語があるんだよな…といろいろな事を思い出しながら観た。
帰り道の都会の人混みで、この人たちみんな、私にも、親やその親がいて、それぞれに子や孫には決して語られない秘めた物語があるのか…と考えたら、ブワッと涙が出てきた。花粉症で涙目のフリができる季節でよかった。
めちゃくちゃ登場人物が多くて、必死で集中して食らいついて観ていたら3時間あっという間だった。
それでも2割ぐらい誰だっけ…とわからない人がいたので記憶が新しいうちにできればもう一回映画館で観たい。