前作の『ブレット・トレイン』が自分には全く合わなくて。そのあまりのつまらなさにムカついてしまい、観た後には「この監督の映画は金輪際観ない!」と早まった誓いを立てた記憶。
というのも、同監督の『アトミック・ブロンド』が偏執的に好きだったもので、この両作品間のギャップが当時は受け入れらなかった、っていう。我ながら狭量ですね。
なので、本作の予告編もちょっと醒めた目で見ており(面白くなさそうだし)、「時間があれば観るかも」枠に入っていて。
とはいえ、ライアン・ゴズリングとエミリー・ブラントがメインだし、最近ちょうどいい塩梅のロマコメハリウッド作品(『フライ・ミー〜』『ツイスターズ』)が続いているので、この勢いで本作も鑑賞。
そしたらまさにこの流れで、結構楽しかった。
楽しかったけど、「面白い」とまではいかなかったのが正直なところ。
序盤辺りでの、再開した2人が撮影中に周りを巻き込んでのイチャイチャ(というかお仕置き)は、隣のエイリアンが神妙に頷くのが可笑しかったけど、ちょっとくどい上にそんなに面白くなかったのは、どこをチューニングすれば良かったんだろ…。
全体的にくすぐりはたくさんあったけど、爆ぜるような笑いにはならなかったなぁ。
ともあれ、エミリー・プラントがなんだか良くて。
この人、神妙な表情が似合うシリアス顔だと思うんだけど、喋ると意外とちょっと高いトーンの甘い声で。そのギャップがちょっと面白くて。
唐突にはじまるジェイソン・ボーンばりのアクションはむしろそんなにギャップがないっていう。
ラストシーンで爆発をバックに2人がキス、っていうのもこれはもう敢えてやっている感じで、これはこれで良かった。
アクションスタントをもっと讃えよ!って映画だけど、それより何より私が感じたのは、こんな嫌な役をアーロン・テイラー=ジョンソンがよく引き受けて演じきったってことに賞賛を贈りたい!偉いよ!