郵便機

フォールガイの郵便機のレビュー・感想・評価

フォールガイ(2024年製作の映画)
-
リブートされたフォールガイは評価外
〜ハリウッド楽屋落ち感のある映画〜

先に言っておきたいのは、最後の最後に警察の格好したおじいさんがちらっと出てきて、顔がアップになる。
覚えてるかたは覚えてると思うが「600万ドルの男」という海外ドラマの主役、リー・メジャースご本人です。
懐かしい!!
パイロットが大事故にあい、失明し、足とか手を切断し大変なことに。
そして、大手術。
しかし手術の内容は、なんと彼をサイボーグにする手術だった!
人間をはるかに越えた視力、腕力、足を得た彼は、超人として難事件を解決する(600万ドルは手術費用)
あれ、よく観てたなあ。ほんと面白かった。

その、リー・メジャースがこんどはスタントマンで賞金稼ぎという役どころを演じたのが「俺たち賞金稼ぎ!フォールガイ」というTVドラマ。
大変な人気ドラマだったらしく(残念ながら当時の自分は未見)映画はそのTVドラマのリブート作品の位置づけときく。
なので、元祖フォールガイのリー・メジャースにカメオ出演を頼んだんだろう。

ただ、本作のアプローチ自体はなんていうか、スパイシーマルガリータ飲まずに、ピニャ・コラーダでも飲んだというか、判断見誤ったかなぁって感じ。

劇中劇なら劇中劇らしく(映画中映画か)、映画のなかの映画をしっかり描くべきだ。
命をはった裏方、スタントマンの虚と実、その虚実の対比をもっと真面目に演出すべきだった。
起承転結も中途半端で、いつの間にか事件に突入してるから気持ちがついていかない。
本来は「そもそもフォールガイの仕事とは?」という話を最初に丁寧に描くべきで、事件はそれからだろう。はしょりすぎ。

リブート元のTVドラマがあまりに有名だったせいか、それを知ってる視聴者に説明は不要だよねとすっ飛ばしたのかもしれないが、こういうコメディだからこそ、虚実のコントラストをはっきりさせなければ、狙いとする物語が浮かんでこない。

にしても、フィルコリンズの名曲「Against All Odds (Take a Look at Me Now)」
何度聞いたであろうあの名曲、この映画ではカラオケで雑に扱われる。
おまけにまったくフィットしないアクションシーンのBGMとして流されるしまつ(-.-;)
「今の自分を見て!」
彼女の気持ちを代弁するような歌詞だから、この曲を選曲したのだろうが、それだったらやはり、前半もっと丁寧なシークエンスが欲しかったよ。

これじゃ盛り上がらんのよ、二人の恋にも、アクションにも👎🏻
そりゃ撮影現場は楽しいだろうけど、なんか楽屋落ちって感じの映画だったなぁ。
リブート元の「俺たち賞金稼ぎ!フォールガイ」をみたくなった!
郵便機

郵便機