爆裂BOX

ガーゴイルの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

ガーゴイル(2004年製作の映画)
3.3
ルーマニアでアメリカ大使の息子が誘拐される事件が発生。CIA捜査官グリフィンは壮絶な追跡の果てに誘拐犯を追い詰めるも消えてしまう。数日後、誘拐犯はドラキュラ伯爵の別荘と言われる古城の尖塔に突き刺さった死体で発見され…というストーリー。
直球なタイトル通り500年前に封印されたガーゴイルが復活し、人々を襲うモンスターパニックです。監督はコーマン門下生であるジム・ウィノースキー(ジェイ・アンドリュース名義)です。
地震によって教会の封印が解け、それによって復活したガーゴイルがルーマニアの街で人を襲い、アメリカ大使の息子誘拐事件の捜査の為に来ていたマイケル・パレ演じるCIA捜査官がその謎を追い、立ち向かいます。
冒頭から誘拐犯たちと銃撃戦や派手なカーチェイス繰り広げてくれて、ちょっとした爆発もあって驚きました。基本は復活したガーゴイルが人を襲い、同僚が行方不明になって捜索を依頼した教会の修繕を行う女博士と共にガーゴイルの謎に迫っていきます。そこに古くから教会を守ってきた神父と新しく教会から派遣された神父の確執や犯罪組織を盛り込んだり、見せ場を作ったりしている所は好感持てますね。
ガーゴイルはCGですが、質感は乏しいですね。空から急襲して人間を攫ったり、車を猛スピードで追い掛けるカーチェイス披露したりとスピード感活かした襲撃シーンと演出は良いですね。洞窟に無数に並ぶガーゴイルの卵のシーンは「生きている怪獣ガーゴイルズ」へのオマージュかな?終盤では卵から無数の幼生体が飛び出してきます。
ゴア描写はギャングの首が千切られる所くらいでほぼないですね。
主人公の相棒の女捜査官と女博士どちらも美人でしたね。ダブルヒロインな感じかな?
終盤で判明する黒幕にはちょっとビックリしました。それまでの流れであっちが善人だと思ってたのに…ただ、この黒幕もイマイチ目的が掴めない(世界征服?)し、「餌にはなりたくない」と言いながら何の対策も立ててないからアッサリ餌になっちゃうし。
クライマックスで警官隊が突入して幼生体と戦いを繰り広げる展開も良いですね。でも、主人公は中々信じなかったのに、主人公から説明受けた同僚たちはすぐさま信じて武装して出動するのはちょっと笑う。
ガーゴイルは近代武器も一切通じず、「聖職者の血を塗った矢しか倒せない」という設定が最初の方から提示されますが、幼生体は普通に銃や火炎放射器で倒せる設定が終盤でいきなり出てくるのは雑に感じました。そして成体もアッサリ倒されちゃいましたね。
ラストのオチもいきなりもう一体出てくるのは唐突に感じましたね。
B級モンスター映画としてはそれなりに楽しめる作品だと思います。