たーぼーん

餓鬼が笑うのたーぼーんのレビュー・感想・評価

餓鬼が笑う(2021年製作の映画)
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土曜の夜に、それなりに期待して観に行ったが、最高だった。
一種呪われた状態の様にも思える人生の悪循環、わかり合えそうな予感の女性ともうまく乗りきれず、理不尽な暴力もまるで主人公が引き寄せてる様に思えてきて同情の気持ちが湧きにくい。
かつてミニシアターにも数多く押し寄せた田中俊介ファンのギャルもこの回はあまりおらず客はおっさんばかり(ひょっとしたら柳英里紗ファンが多かったか(笑))、不幸のどん底にこれでもかと突き進んで、観ていくうちに地獄篇の様なツアーになっていく。
今の僕がこのところ引き込まれる映画はこんな話ばかりだなぁ。と、思いながら観終わった後は不思議に清々しい。
例え真反対な結末だったとしても、同じ様に清々しさがあったと思う。
監督は腕が良く意外と緻密、そしてとにかく慣れた俳優達が思い切り良くうごめいた。