この作品に出会わなければ存じ上げなかった方、福島智さん。
盲ろう者で世界で初めてフルタイムでの大学教授になられた方。
本作、地元には来なかったけど話題になってた頃、田中偉登が演じるのがその方だとは全く知らず。
るろ剣1作目での初代弥彦が、たぶん一番古い記憶。
以降、いろんな映画やドラマで脇を固めつつも存在感はしっかり放ち、子役から立派な役者へ成長した田中偉登に陰ながら一目置いていたので、本作の彼は私にとって衝撃でしかなかった。
そんな彼を包み込む小雪の、母親としての強さと弱さのせめぎ合いの表現も素晴らしすぎた。
特典映像に完成舞台挨拶が入っており、そこに福島智さんご本人も。
朗らかに話される言葉すべて、宝物のように有り難かった。
人が人として生きる意味。
そのエネルギーを確実に貰える作品。
個人的には、長尺になってもいいから大学教授になるまでの道程も見てみたかったけれど。
少々の身体の不具合ぐらいで落ち込んでいられない。
今日も、普通に映画が観られることに改めて感謝する。