ろまらん

桜色の風が咲くのろまらんのネタバレレビュー・内容・結末

桜色の風が咲く(2022年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

昔障害者の日の特集番組でこの方のドキュメンタリーを見た。ヘルパーさんが帰る時に灯りを消してじゃあ、またと‥暗い中一人で食事している姿に衝撃、から始まって指点字で大学院入れるって賢い人努力の人、このハンデで一人暮らしさせてるお母さんもどんだけ偉い人、同じ盲ろうの人たちを優しく励ましてる姿に感動して嗚咽‥の思い出が蘇る。映画になってたとは、と録画して見た。
前半は光を失うまでが詳しく描かれてて辛過ぎる、ちょっとTVドラマみたいだなと感じてた。でも後半ろうになるまでの葛藤の表現では、監督の思いが伝わる熱量を感じて引き込まれた。音楽室に消える増田を追って廊下に座り込む智、涙が溢れる智の肩を無言で叩き続ける矢野さん、とそれに続く場面、音楽室で増田の弾くピアノに額を当てる智など、胸に迫る美しい場面がいくつもあった。欲を言えば言葉を重ねずに、画に重なるピアノの美しさにもう少しうっとりしてたかったな。ちなみに増田さんものすごく可愛い。
指点字を考え出したのがお母さんだったのにも驚いた。子どもが病気になる程辛い事はない、といつも母が言っていたのを思い出す。その苦しみを乗り越えて前向きに育て続けたお母さんに頭が下がる。小雪もいい演技してるな。
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