・ジャンル
B級スラッシャー/パロディ
・あらすじ
幼い頃、100エーカーの森で出会った奇妙な動物達と親しく過ごしていたクリストファー・ロビン
大学進学を機に町を離れても彼の愛情が変わる事はなかった
しかし残されたプー達はクリストファーからの食事の提供が無くなった事で飢えに苦しんだ挙句、仲間のイーヨーを殺し食べてしまう
以降、プー達はそのトラウマと共にクリストファーのみならず全ての人間に憎しみを抱き野生化、人間らしさを捨てて野蛮な暮らしをする様に…
そんな事は知らずに再会を果たすべく妻メアリーを連れて森へと帰って来たクリストファーはプー達に目の前で妻を殺され自身も監禁されてしまう
そうして彼らの惨殺事件が相次ぐ中、新たな訪問者が森へとやって来る
ストーカー被害に遭って以来、強いトラウマを抱える女性マリアとその友人達である
彼女達は森の貸家で都会と距離を置いた静かなひと時を過ごす為に訪ねてきたのだがやがてプー達の毒牙が忍び寄り…
・感想
ディズニーのアニメ化作品で世界中に知られる児童小説「クマのプーさん」
本作はその著作権保護期間が切れた事で製作されたパロディスラッシャーとなっている
昨年の話題作で駄作という評判を知りつつも押さえておきたくて鑑賞
率直に言って想像以上のポンコツ映画で苦笑いしか出来なかった…w
まず設定からして雑なのにそれすらも守らないグダグダさが酷過ぎた
人間らしさを捨てて野獣のルーツに還った、と言っていたのに服は着てるわ機械で女性をミンチにするわ車で轢き殺すわ…
言葉を捨てたはずなのに拷問対象の女性には普通に喋ってたみたいだし…
その上、画面が終始暗くゴア描写こそ見えるけど全体的に見づらいという始末…
B級スラッシャーのお決まりと言っても良いおっぱいも1人だけしか見せてくれない(一応水着はあったけど)
マジで何がしたかったん…?
itn distributionの配給という時点で覚悟はしてたけど余裕でそれを下回っててもはや笑えもしない出来
監督自ら描いたんか?っていうくらい安っぽいイラストも絵本的要素だったんだろうけど特に意味を成してなかった
つーか普通に要らなかったでしょ…
クリストファー・ロビンが無関係の場面が大半を占めていたのもマジでポンコツ過ぎて…
名作をパロディする、という事から始まってる作品なんだからもっと色々出来たんじゃないか?としか素人目にも思えない
往年の名作スラッシャーのオマージュを詰め込む、とかもっとゴアを振り切る、とかアニマルパニック的な世界観で行く、とか出来なかったのか…?
オチも呆気なくて酷かったしなぁ…
更に細かい事を言えばプー達はぬいぐるみでもなく異種交配種とされていたんだからそこのグロテスクさを突き詰めてればペット産業の風刺とかにも持ち込めたんじゃないかとも…
せめて尺が60分くらいだったらまだ観てられたけどこれで90分弱は長いって…
著作権切れした作品をホラー/スラッシャー化するという発想自体は安直ながら悪趣味で面白いのに映画としてちゃんと作ろうという気概が感じられなかったのがただただ残念
本当に金目当てだけで作ったんだろうなぁ…
時間をドブに捨てる覚悟がある人以外にはオススメ出来ない圧倒的駄作
スコアはこれでも豪快なゴア描写の分おまけ