現在我々が経験しているカルチュラル・ウォーをカリカチュアしたかようなテーマにギョッとさせられるが、内容はいわば「肉を売るコメディ版ブレイキング・バッド」である。
しがない肉屋の夫妻が、どうにもならない日常と自分たちを馬鹿にするクソ野郎たちに肉屋の専門スキルで強烈な復讐を叩きつけ、萎びきっていた野性を取り戻していく。やがてそれが復讐のためか快感のためか分からなくなっていったところで、唐突に幕は閉じる。
あれこれ難しく考えず、ブラックジョークだと割り切って観るべき作品だろう。随所での挿入曲の外連味がいい味出していてとてもよかった。