局長

メトロポリスの局長のネタバレレビュー・内容・結末

メトロポリス(2001年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

「人の感情は高等であり下等である」
ロボットは人を殺せない、越えてはいけないロボット三原則の一つ、人間への安全性があるゆえ、ロボットは下等として扱われる。だが、逆に人間を高等たらしめてる要素はなにか?を問われる作品。
キーワードは「感情」。ティマ・ケンイチの恋愛、ロボット刑事・おじさんの間に見られる友情と別れを惜しむ気持ち、その感情の美しさを映す反面、暴力や嫉妬、強欲そして終末など感情の醜さを映している。このように唯一高等と言える部分(感情)も不完全という点で人間は高等だと断定しきれないのではないか。しかし、最後のシーンにあるように人間は失敗を繰り返しまたやり直せる(スクラップアンドビルド)、そんなメッセージが込められている、そこに人間の可能性が感じられた。
演出としてはなんといっても色使いと大友らしい画力ときめ細やかさ。特にラストシーンの廃墟の絵はまさに大友らしかった。

何度も見たいと思えるし、子供にも勧めたいと思える作品。
局長

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