アリー

福田村事件のアリーのレビュー・感想・評価

福田村事件(2023年製作の映画)
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2023年9月5日テアトル新宿
今見てきた勢いで書いてしまうと、今年邦画№1かも。

胸糞映画であるだろうことはわかっていたが、エンタテインするし、「もしこの人だったら自分はどうしたのだろう」というのが何通りも想像できて、鑑賞後感はしんどいが素晴らしい。
井浦新のストーリー、東出昌大のストーリー、永山瑛太率いる讃岐勢のストーリー、柄本明のストーリー、千葉日日のストーリーが絡み合いながら、そこに村長と水道橋博士が軸となり話が進んでいく。複数の折り重なるストーリーなのに非常にわかりやすく、混乱しないですんなり入ってくる。そして、それぞれの役に自分を重ねることができる。
2人の舟のラストシーン、そして少年が故郷に帰り沈下橋で少女と再会するラストシーンどちらも素晴らしい。

キャスト全員すごい。特に水道橋博士が怖すぎる。
鈴木慶一の音楽もよかった。この人は今泉映画の俳優でもいけるし、すげーな。

今年の映画で言うと、「ソフト/クワイエット」と同じ気持ちになる感じ。

パンフレット完売。10時の回だったが、その次の回は平日なのに満席。
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