凄まじい映画だった。
日本が加害側の視点に立って描くというだけで意義があるが、それ以上の力があるように思えた。
中盤までの群像劇がボディーブローのように最後に効いてくる。集団心理と排他的思考の前にはインテリも富豪も関係が無い。今まで見ていぬフリをしていた人が声を上げようと事態は好転しない。なんと無力なのだろう。
村人たちは日本人と朝鮮人、敵か味方かの二項対立でしか見ていない。
そこで、「朝鮮人なら殺してもええんか」という台詞が重くのしかかる。
残念ながら100年前と人間の本質は変わっていないのだと痛感した。匿名で罵詈雑言を浴びせ、命まで平然と脅かす。100年前より寧ろタチが悪い。
私たちはどこへ向かっているのだろうか、、、