魂を揺さぶられる。
ちょうど100年前の日本で実際にあった事件をベースにしているとの新聞記事を読んで観てきました。
大正の関東大震災が起きて、多くの被災者、犠牲者が出る混乱のなか日韓併合後のその時代的な背景と朝鮮人が井戸に毒を投げ込んでいるなどのデマが人々の口から口に流れて沢山の無実の人々が自警団に殺されたという事実は知っていたのですが、ずっと市民からなる自警団のイメージがまったく湧かなかったのですが、この映画は見事にその自警団という人々の集まりを映像で見せてくれました。
日本人も社会も100年前とそう大きく変わっているとは思えません。人権に対する理解は少し進んだのかもしれませんが、過去のネガティブな事件を振り返って、愚かで醜い人間の姿を知ることになり、それは大変な痛みを伴いますが、これからの世代にもきちんと伝えていかなければと感じます。
その意味でこの映画には力があるし、ずっと時間をかけてでも沢山の人たちに観てもらいたいなと思います。
