見逃していた2023年の傑作を滑り込みで鑑賞。
本当に本当に観てよかった。
無知なので、映画にしていただいてはじめて学べることがたくさんある。
いまからたった100年前、関東大震災に乗じて日本人が朝鮮人を差別・虐殺していた中で起きた悲しい実話。
「15円50銭」と言わせて朝鮮人を選別していたのは有名な話だけど、こういう自国の負の歴史、みたいな作品、もっと作られるべき。
SNSでは常になにかが対立構造で炎上して悪口を言い合ってる昨今、集団の同調圧力の前では、どんな知識も経験も無力なんだなと感じている。
話を聞いてくれない、話が通じない。
これがまさに「福田村事件」の構図そのもので、100年前から人間は変わらないなって思う。
多分1000年前からも変わっていない。
この無力感は静かに心を傷つけてくる。
群像劇としてもおもしろくて、独立した3つの場面が次第に絡み合ってくさまもよかった。
ちょっと本題に入るまで長かったかな、という気がしないでもないけど。
観終わって、悲しい気持ちでいっぱいだ。
