RYUYA

J005311のRYUYAのレビュー・感想・評価

J005311(2022年製作の映画)
3.5
壊死状態の小惑星みたいな2人の男の衝突と再生を描く無骨で実直なロードムービー。マジで登場人物2人だけ。ロードムービーあるあるのその土地の人々との触れ合いなんか一切なし。カメラは彼らの背中をただ追って、たまに引いて、また追ってを繰り返すだけ。ひたすらにシンプル。観た瞬間に「PFFのグランプリ作品っぽいな」と思ったら、ほんとにそうなった。満場一致らしい。審査員の三島由紀子監督なんか、講評コメント言いながら涙ぐんだりしちゃってて、「ヘッ」って思ったけど、確かにこの映画は強かった。変化球や新しい魔球を生み出す人も強いが、同じミットなら1番強いのは結局ストレートなんだよな。しかも今作は鉛の剛速ストレート。森から出てきた彼が彼を見つめる目に、映画の輝きを見た。なんだよあの眼、ゾクゾクしました。ほんと素晴らしい役者さん。誰かに似てんだよな〜と思ったけど、今わかった。Mr.シャチホコ。
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