このレビューはネタバレを含みます
ベルサイユのばらの漫画は未読で、10巻とコンパクトめな関数ではあるけれども2時間でどのようにまとめるのだろう・・・実は前後編に分けているのでは・・・と考えていた。実際蓋を開けてみるとミュージカル仕立てでグイグイと物語を進めていく仕様だった。元々宝塚との親和性の高い作品だし、この選択は間違いではないだろうとは思うけれども、個人的に全体的に歌詞が聞き取りにくい曲ばかりかつ、テンションが似たばかりの曲だったので、あまり楽しめなかった(一回しか見てないので、複数回見るorアルバムが公開されたら聴けばまた印象が変わるのかもしれないけれども・・・)
ストーリーについては全く知らない状態だったので、アントワネットとオスカルの出会いからの決別、オスカルの死までかなり予想外の展開ばかりで、驚きながら見入ってしまった。立場は違う二人だけれども共に大人によってこうであるべきと人生を強いられ、そこから自分自身としてのあり方を見出していくという点で共通しているアントワネットとオスカルの二人、最高だった。映画版では後半がオスカルの視点ばかりだったけれども、アントワネットの声音の変化から、彼女もまた成長していることが伺える。多分、原作にはアントワネットの物語ももっと描かれているだろうから手に取りたい。