Keigo

全身小説家のKeigoのレビュー・感想・評価

全身小説家(1994年製作の映画)
3.5
現実と虚構の境目はどこにあるか
真実は何をもって真実と為り、嘘は何をもって嘘と為るか

一度目の手術は成功したものの、快方に向かっていないことを悟りながら揺れ動く彼の心の機微が漏れ出していた

やりたいことはやるべきだ
自分の思うように生きればいい
そう強く述べていた彼は、ただ生きたい、そう願っていた

彼は最後まで虚構の力を信じていた
全身で小説家だった
彼が作り出した虚構の世界を自らが壊すわけにはいかない
瀬戸内寂聴の弔辞からはそんな印象を受けた
Keigo

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