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ヒトラーのための虐殺会議のsk8erのネタバレレビュー・内容・結末

ヒトラーのための虐殺会議(2022年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

ヴァンゼー会議が舞台で、粛々と会議の様子が描かれている。欧州のユダヤ人1,100万人排除を目的とした"最終解決"を話し合う会議であり、アウシュヴィッツ村の話がもちろん登場。こんなに淡々と平然として話し合えるとは…なんて人間は残酷なんだろう。
役立つ者に限りとりあえず残し、増やさないように男女分ける、最終的には特別処理。何と非道な思考なのか。
労働可否に問わず、最終地点は同じとのこと。老人ゲットーの使い方も残忍。

外国籍のユダヤ人は敵国籍、同盟国籍であれば彼らのユダヤ人を自分達の計画に含めて良いか尋ねると…隣人のゴミを捨ててやるのだから異論ないはずとのこと。なんと言う表現。北欧はユダヤ人問題を理解していないが、彼らからすれば北欧は少数だから無視していいらしい。
混血=ユダヤ人だが2分の1と4分の1での区別方法、細かい分類が滑稽だった。疎開と断種の選択肢という提案は、決して良くはないけどこの流れでは妙案にも思えた。シュトゥッカート内務省次官がとても印象的だった。クリツィンガー首相官房局長もちょっともがいてたような感じだった。
アイヒマン親衛隊中佐の冷酷な説明を聞いてエレガントと発するマイヤー地域省次官、この人が終始冷淡。

ヒトラー支配下でのユダヤ人問題について、これでもごく一部に過ぎないが、背景や議論内容について知ることができ、理解をより深めることができた。正直点数付けるような内容ではないが、よくまとめられておりこの映画で知り得たことが多かった。

衝撃的な発言
徹底性がドイツ人の"美徳"
民族のごった煮を解消
ドイツ人の正当防衛
親のいない子供を殺すのは思いやり
我々はドイツ民族の医者
ツィクロンB 誤用がきっかけで実用化
ガスを使用する慈悲の死は人道的との発言

ドイツの常識
賛成、肯定の意として拳で机を叩く

ヒトラー、ヒムラー、ハイドリヒ、ミュラー、ホーフマン、アイヒマン…
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