このレビューはネタバレを含みます
原作小説が好きで鑑賞。
中盤までどう幕を閉じるのかわからなかったが、最後はまとまり良く綺麗に終わった。
価値観(考え方)の違いで家族と別れる寺井(稲垣吾郎)と価値観(性向)の一致で繋がる桐生・佐々木のお話。
前者は世間一般の普通を信じて、少数派を虐げ、後者は世間一般の普通に苦しみながら、社会の中に自らの居場所を作ろうとしたり、明日を生きる気力をすり減らしてる。
物語の最後には、
「ありのままを受け入れてくれる他者が
どのような状況に陥ったとしても、
寄り添いたい」という“普通”の欲望に対して
寺井は驚いていた。
それは、寺井がその”普通“の欲望を考えたこともない少数派だったからだと思う。