このレビューはネタバレを含みます
「闇」の話かと思ったら、良い意味で裏切られた。どちらかというと、祈りと救いの物語。
(あ、宗教ではないです)
生き辛さを抱える人々の描写が、とてつもなくリアルで優しい。大なり小なり「擬態」して社会に適応している人はいると思うが、それぞれ1人ではないことを願いたい。居なくならない相手が居ることを願いたい。
ほのぼのした会話、救いのある展開にほっとしていると、やはり…という絶望的な伏線回収。それでも、最後に残した一筋の希望が心憎い。
実際のところ、「水フェチ」は市民権あると思うけど、どうでょう?水シブキ好きの大也君には、ぜひオラファーエリアソンの「瞬間の家」を見てほしい。きっと仲間が見つかるはず……