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正欲の445のネタバレレビュー・内容・結末

正欲(2023年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

よかった。最後のセリフに涙が出た。前半と後半で感想が変わった。みんな一人でいなければいいって、シンプルにそれが全て。
理解できないところも、なんとなく共感できるところもあった。

“生きづらい″人たちがたくさん映される。
特殊と言われるような、少なくとも本人たちはそう思っている“フェチ″やトラウマがそうさせていたけど、彼らが言うような地球に留学している気持ち、自分が傷つくことで人は喜ぶっていうのは、意外とみんなそう思ってたりしないかな。
劇中の徳永えりとか、結婚式仕切る同級生とか、たまにあーいう奴らもいるけど。あーいう奴らもあー振る舞ってるけど意外と抱えてるものの裏返しとかね。ただのデリカシーないやつもいるけど。笑

彼らのように毎晩毎瞬ではないにしろ、ちょっと自分は人と違うところがあるなと思うことはある。

幸せそうに平凡そうに普通そうに見える人たちだって、みんな大なり小なり何かしら抱えているもので、フェチだって趣味だって性癖だって?いろいろでしょう。

明日生きていたくないなんて、みんな一度くらい思ったりするよ。当たり前に未来の話をする人を見ていると、あーみんな当たり前にこの先も生きていることを信じてるんだなと不思議に感じたりする。

逆に、特段生きづらいハンディを抱えてはいないつもりなのに、人生を共にできるパートナーに出会えない人だっているよ。恋愛できない人なんてたくさんいる。
仲間を見つけられて寄り添えるようになった彼らは幸せだと思った。

結婚って、この社会を生きていくために手を組むことだと思う。形はどうであれ、信頼できて何があっても離れていかないと思える、互いを必要とし合える人同士が一緒にいることだと思う。だから何にもヘンじゃないよ。素敵だった。

不勉強で理解不足で浅はかなのかもしれないけど、そういうことじゃないってことなのかもしれないけど…そもそも彼らのフェチってそんなに生きづらいものなのかな。。

彼らと対比で描かれる検事の最後の表情が良かった。
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