正欲の鮮魚のネタバレレビュー・内容・結末

前情報なしで観ました。

フェティシズムの話だったんですね。


こういうテーマをいま取り上げたという点がまず良かったと思います。
ありそうでなかったような気がします。特に邦画では。
ただ、映画としてはもう少し巧くやってほしかったというのが正直な感想です。原作はきっと良い作品なんだろうと思いました。



登場人物たちが言う「自分たちの欲望や気持ちはあっていいものだと思いたい」という気持ちはわかります。
でもその話を聞いていて頭を過ぎったのは、ペドフィリア(小児性愛)やシリアルキラーなどはどう捉えればいいのかということ。

今の時点での自分の答えは「あらゆる感情を持つことは仕方ないけど、他人を傷つけたり侵害してはいけない」です。
人を傷付けないように工夫する必要がある趣味や嗜好もあると思う。逆に、人を傷付けたり迷惑をかけなければどんな趣味や嗜好もあってもいいとも言える。もちろん、それが社会的かどうかはまた別ですが。


話は映画に戻りますが、夏月と佐々木くんが出会ってパートナーになって良かった。
まさに水が合ったのかな。
ガッキーは契約結婚が得意ですね笑
でも、少なくとも私は『居心地のいい人とずっと一緒にいたい』と思って結婚したので、そういう意味では彼らもいわゆる一般的な夫婦と同じだと感じました。
もちろん、無理に結婚する必要も無理に子どもを持つ必要もないと思います。
ただ、生きづらかった彼らが一緒に生きることで、少しでも生きやすくなったらそれでいいなと思います。


佐々木くんが言っていた、明日生きたいと思っているひとと思っていないひとの話はとても興味深かった。
私も、心のどこかで同じコミュニティを探しているような気がします。